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ちばあきおの『キャプテン』は、さまざまな見方をすることができるが、僕はリーダー論だと思っている。いろいろなタイプの少年が野球部のキャプテンとなり、どのように周りの人間と接していくかを描いていた漫画という捉え方だ。

初代の谷口は、背中で仲間を引っ張るタイプだ。自分が先頭に立って頑張ることで、周りの人間の士気を上げていく。そんなリーダーだ。ただし、背中で引っ張るといっても、仲間に対して背中だけを見せている“独りよがり”とは全く異なる。墨谷二中の野球部に入部した当初は確かに、そういった一面を見せていたが、キャプテンになってからは、部員とのコミュニケーションに力を入れていた。その事実を忘れてはならない。

二代目の丸井は、理想を熱く語るタイプのリーダーだ。カリスマもないし、野球の実力があるわけでもないが、誰にも負けない熱意がある。墨谷二中は全国制覇を狙うチームになったのは、丸井が部員たちを白けさせなかったことにあると思う。結果は残せなかったけど、キャプテンの中では最も重要な役割を果たしていた。

三代目のイガラシは、理論家タイプのリーダーだ。卓越した野球理論を持ち、野球選手としての才能もピカイチ。ある意味、完璧なキャプテンといえる。ただし、実力があるから優れたキャプテンとは限らない。一歩間違えれば『キャプテン翼』の大空翼みたいに、何でもかんでも俺に任せろのエゴイストになっていたかもしれないのだ。実際、野球部に入部した当初のイガラシは嫌な奴だったけど、谷口や丸井からキャプテンとは何かを学び、立派なキャプテンとなっていく。『キャプテン』はイガラシの成長物語としても捉えることができるのだ。

四代目の近藤茂一は、カリスマでチームを引っ張る親分肌のリーダーだ。どこか頼りないところがあるので、みんなが支えようとしてくれる。不思議な魅力の持ち主といえるだろう。ただし、みんなに持ち上げられっぱなしではない。高いところから、大きくなった墨谷二中の野球部全体を見回している。試合では谷口にも負けない根性を見せるが、普段は背中で引っ張るようなことはしない。自分の役割を見事に演じている、クレバーなキャプテンといえる。

『キャプテン』で素晴らしいと思うのは、少年たちの中からリーダーを選んでいること。もし、墨谷二中の野球部に監督がいたら、ここまで面白い話にはならなかっただろう。例えば『おおきく振りかぶって』は面白い少年野球漫画だけど、すでに完成された野球理論を持ったモモカンやシガポといった大人がリーダーをしているため、阿部隆也は野球にだけ集中できている、といった具合だ。

あと『キャプテン』と『おおきく振りかぶって』で比較すると面白い部分は、応援のシーン。おお振りの応援団長である浜田良郎は、モモカンに「味方応援のため息は選手のやる気を奪う」と言われて、応援の重要さを頭で理解する。一方、『キャプテン』に出てくる谷口タカオの父は、応援席にため息が流れる雰囲気を察すると、本能的に応援を開始する。『おおきく振りかぶって』が理論先行なのに対し、『キャプテン』は試行錯誤。どちらが優れているという訳ではないけど、こうして比較してみると面白いと思う。

サッカー景気の悪い話: ちばあきお『キャプテン』のリーダー論 (via tsuda)
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まぁあまり卑屈になるなとは思う。前屈はたまにしたほうがいいかも。

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